オーダーメイド家具 [設計＆製造工場直売]

前回病気療養中と書いたテツオくん。
そもそもの出会いは、今年の8月13日、盆休で趣味である魚釣に出掛けた
大分のとある漁港の公衆便所の前、手洗い場の下にうずくまるこの子を発見。
糞尿にまみれ、ハエがたかり、全く動かない。
身体中の毛がボロボロで、あちこち抜け落ちて、
もはやボロ雑巾状態。
辛うじてお腹の動きで生きている事が確認出来る程度。
呼び掛けると必死で首を動かし、此方を見上げて声を出そうとする。
見つけた妻はすでに号泣。時悪く世間は盆休みもちろん動物病院も。
ここからこの子を助ける為の私達の闘いが始まります。
すぐさま携帯を取り出し、近隣から動物病院をしらみつぶしに電話して約一時間、
やっと此処から60キロほど離れた町の病院が受け入れてくれるとの事。
全ての予定を変更し、車にあった段ボールにタオルを敷き詰めこの子を保護、
その町の病院に車を走らせます。
検査と治療、それから栄養補給、三日間の緊急入院です。
この時の問診票にこの子の名前を書いて下さいと言われ、
あまりにボロボロだったので、鉄のように強く生きろと願ってとっさに妻が命名
晴れてテツオとなりました。
そして三日後迎えにいくと、見違えるように元気にはなってはいましたが、
お医者様からは衝撃的なお話、猫エイズと猫白血病のダブルキャリア、
疥癬ダニに(通常のダニと違い皮膚の中に巣食うそうです)やられ、
歯は歯肉炎でかなりの本数が抜け落ちて、ヘルペスウイルスにも感染。
挙句に脱肛、しかも此処までかなり栄養状態が悪かったらしく、
歯から判断すると3才前後の筈なのに、体重は1・6Kしか無く、
生後半年程、これ以上骨格は大きくならないでしょうとの事。
ながらえはしたものの半ば絶望的状況。
後は本人の体力頼みしかないそうで、(インターフェロン治療や疥癬ダニ治療は全力で行いました)
白血病が発症しないように懸命に体力をつける毎日。
今はあの日が嘘のように、元気に事務所をはしりまわってますが、
いつ白血病が発症してもおかしくない状態。
もって三年ぐらい、発症したら最後です。
あの日この子を世界一幸せな猫にしてやろうと誓った思いは、
日々強くなっていきます。
知ってか知らずか、テツオは猫とは思えぬ程のなつき方をみせ。
リードなしでも一緒にお散歩出来る程、私か妻がそばにいないと餌さえ食べようとはしません。
幸せって何なんでしょう。
生きる苦しみの中に輝くひたむきさ、テツオの目がそう訴えているような気がしてなりません。
僕は此処で生きるんだよ。そうみんなきっと。